【AirPods Proレビュー】アップルからの下剋上!絶対王者「WF-1000MX3」を蹴散らすことができるのか?

こんにちは!クロです!

時は満ちた。反逆の狼煙を上げようではないか。

今回”AirPods Pro”を無事に購入することができたので、ノイキャン性能、装着感、音質などをソニーの絶対王者「WF-1000MX3」と比較を織り交ぜながらレビューしていこうと思います。

 

ノイキャンは従来のAirPodsとは異次元

まずは注目のノイキャン性能について。

オープンエアー(開放)型であったAirPodsと比べると、今回の”AirPods Pro”はカナル(密閉)型に形式自体が変更となっているので、そもそもノイキャンOFFの状態であっても比較にならないほど遮音性は上がっているということを先に記載しておきます。

それを踏まえてノイキャンの性能をお伝えするのは『月とスッポン』、軽自動車とフェラーリを比べるようなもので比較対象としてあまりに相応しくありません。なので、ここではノイキャン不動の1位として君臨し続ける絶対王者「WF-1000MX3」を王座から引きずり落としてみようと思います。

AirPods Proを購入してまず最初に驚いたのは、この世界から空の支配者が消失したことです。

これは装着してすぐに気付きました。いつもなら窓の外に巣を作ってチュンチュンとさえずっている鳥たちの声が一切聞こえなくなったのです。

「え、まじかよ…」

ここで初めてAirPods Proを耳から外してみます。鳥たちはそこにいました。毎朝僕の車のボンネットを便所代わりにしている憎き奴らです。

続いて、遥か上空に悠々と飛んでくるヘリコプターが近づいてきました。休日に聞くプロペラ音は何とも言えない安らぎを感じさせてくれます。ここでAirPods Proを装着してみます。

「あのヘリは墜落したんか?」

一抹の不安を抱えるほど、一瞬にして世界は静寂に支配されました。

正直、”WF-1000MX3”ではここまでのノイキャン性能があるか怪しいです。テレビの音声やアナウンス声に関しては五分五分と言ったところですが、環境音を完全にキャンセルする技術においては、現状では”AirPods Pro”が頭一つ出ている印象を受けました。

 

静寂さの質が違う

そもそも、”AirPods Pro”のノイキャンの質は”WF-1000MX3”とは全く異なります。いわゆる『静寂さの質』が全く違うのです。

静寂というのはノイキャン特有の「サーッ」というホワイトノイズの部分に全てが集約されています。「ホワイトノイズが少ないこと=自然な静寂」であると断言してもいいでしょう。この静かなる静寂という面において、AirPods Proは明らかに他を凌駕しています。真の静寂を求める方は断然こちらです。まるで精神と時の部屋にぶちこまれたような感覚になります。

これはあくまでも僕の感想ですが、”AirPods Pro”で音楽を流さずにノイキャンのみで運用していると、あまりに静寂さにメンタル的に不安を覚える感覚に陥りました。人間は生まれてこの方「環境音があるのが当たり前」として生きてきた生物なので、自然界には存在しない静寂さはかえって脳が異常事態と認知するからかもしれません。これは恐らく潜在的な恐怖。

実際に完全無音の部屋という音の一切を遮断する実験部屋に、40分隔離された被験者は軽いノイローゼのような状態になったそうです。

唯一聞こえてくるのは血液が全身を駆け巡る音、自身の心臓の鼓動のみ。

世界に自分一人しかいないような何とも言えない恐怖感、世界から隔離されたような息苦しさに襲われ、一刻も早く現実に戻りたいと思ったそうです。

さすがに”AirPods Pro”にはそこまで強力なノイキャン性能ではありませんが、比較的環境音の少ない静かな部屋でこのイヤホンを着けて音楽も流さずに作業するのは、かえって「静寂が襲ってくる」ような感覚が押し寄せてきて少々窮屈に感じるかもしれません。

 

iPhoneでのペアリングはケース蓋を開けるだけ

この静寂を手にするのに面倒な作業は必要ありません。

やることは一つ。iPhoneの前でAirPods Proのケース蓋を開けて「接続」をタップするだけです。イヤホンを取り出し耳にはめる頃には自動的にペアリングが完了し音楽が再生されはじめます。

”AirPods Pro”は耳に装着されているか、イヤーチップは適切な大きさか、音漏れはしていないかを高機能チップセット”H1チップ”により随時検知しています。

こいつは常に音楽のことしか考えてない音楽バカなチップセットなので、音を最大限に楽しむのに必要なことは全て自動で最適化してくれます。まさに至れり尽くせりです。

手動で設定をチェックするには【設定】→【Bluetooth】からAirPods Proの横にある i のボタンをクリックします。

この画面では”AirPods Pro”の機能が集約されています。ノイキャンを手動で有効無効にしたり外部音取り込みモードにしたり。

AirPodsの感圧ボタンを押した際に動作する機能を設定したり、耳検知を有効無効にできるようになっています。

また、自分の視聴環境が悪くないか適切なイヤーチップが使用されているかをチェックするには「イヤーチップ装着状態テスト」をタップすることで、AirPods Pro自体が自動で最適な視聴環境かをチェックしてくれます。これぞ人工知能型イヤホンって感じですね。

イヤーチップが適切な大きさで、問題なく耳にフィットしている場合は「密閉されています」が表示されます。逆にイヤーチップが大きすぎる、小さすぎる、装着が甘い場合には警告が表示されますので、一度はチェックしてみるといいでしょう。

 

Androidでも何の不自由もなく使用できます!

さて、音質は装着感はあとで記載しますが、今回この記事を書くにあたり、どうしても伝えたかった部分はここかもしれません。

Androidユーザーだから関係ない?

いやいや、”AirPods Pro”は手動でペアリングすればAndroidでもノイキャンはおろか、外音取り込みモードや選曲までほぼ全ての機能を堪能することができるんですよ!

というか、僕自身今はGalaxy S10をメイン機にしているAndroidユーザーですからね。アップル信者だけどAndroidユーザーというデジタル界のクーデター。

実は、AirPodsの頃からそうだったんですけどAndroidでもAirPodsは使えるということは意外と周知されていないようなので、ここではAndroidでAirPods Proを使用する方法を記載しておきます。

 

まず、Android機のBluetooth機能をオンにしておきます。この状態で”AirPods Pro”のケース裏面にあるボタンを長押しします。

 

表面のLEDライトが点灯しますので、この状態になったらAndroid側のペアリング一覧から「AirPods Pro」を選択します。

以上でペアリング完了です。あとは普通に音楽を再生したりノイキャン、外音取り込みモードを切り替えたりもできます。

ただし、iOSのようにソフトウェア側で設定する項目はないので、ノイキャンや選曲の操作はAirPods Proの押し込みで操作するようになります。もちろんAndroidなのでSiriは使えませんが、Googleアシストによる検索は可能です。

次回からは、”AirPods Pro”のケースを開けるだけで自動接続。蓋を閉めると自動接続解除されます。

使用感に関してはiPhoneとそれほど変わらない感覚でAndroidでも”AirPods Pro”を堪能することができます!

世間がAirPods Proで盛り上がっている中、自分はAndroidだからと歯がゆい思いをしているAndroidユーザーの方でも安心して購入して大丈夫です。

 

音質も確実に上がっている

Proと名を打つAirPods Proですが、音質に関しても従来のAirPodsやiPhone付属のEarPodsよりは大幅に強化されており、特に低音〜中音にかけて聞こえにくい音をしっかり拾っている印象を受けました。

これはAirPods Pro自体のドライバーが高性能になったというよりも、静寂効果の高いノイキャンによって普段拾えきれていない音が拾えるようになった恩恵のほうが大きいのかもしれません。

では、今度は絶対王者「WF-1000MX3」と比べるとどうなのか?

一言で言ってしまえば、音質自体はやはり”WF-1000MX3”のほうが鮮明で解像感も高いです。これは素人耳でも比較すれば一瞬でわかります。それくらいWF-1000MX3は音質面では完全無敵で、いくら”AirPods Pro”のノイキャンが素晴らしくても純粋なオーディオ音質では王座奪還は難しいというのが率直な感想です。

ただ、”AirPods Pro”にはWF-1000MX3にはない装着感の良さ、静寂の質の良さ、iOSとの親和性の高さがありますので、それらを総合的に見るとトータルバランスが長けているのは圧倒的に”AirPods Pro”だと断言できます。

万人受けするのは間違いなく”AirPods Pro”です。尖った性能を持ったデバイスはこの業界では主導権を握れないのが世の常です。

今後、ノイキャン入り完全ワイヤレスイヤホンの代表格は間違いなく”AirPods Pro”へとシフトしていくでしょう。

これは日本一のシェア率を誇るiPhoneだから言える話ではなく、iOSデバイスを持っていないやAndroidユーザーであってもノイキャンと外音取り込みの恩恵は受けることができる影響がかなり大きいからです。

問題はどうAndroidユーザーにこの良さを請求していくか。Androidしかもっていないからといって「AirPods Proは使えない」そんな常識を払拭できるかどうかが”WF-1000MX3”を完膚無きまで叩き潰せるかどうかの分かれ道だと個人的には思います。

「一度奪われた王座を奪還できるのか?」

そう、これはアップルからソニーに送る静かなる下剋上なのです。

 

装着感は世界中のカナル型で一番着けやすい

唯一、”AirPods Pro”が現行”Air Pods”と変わらない部分がありました。それが、装着のしやすさと装着感の良さです。

新しいデバイスには従来とは違う新しい刺激を欲するものですが、装着感に関してだけは今のままであって欲しいと望んでいました。『変わらないでいてくれて、ありがとう』

まるでiPhone6からiPhone6sへと乗り換えたときのような違和感の無さに、今回一番驚いているかもしれません。姿形は変われど、これは紛れもなく「AirPods」です。

AirPods発売当初、フィット感の良さを追求するためにアップルは1,000人の耳の形状を調べました。そして、AirPods Proを発売するに辺り、今回さらに1,000人の耳の形状を調べてフィッティングをテストしたそうです。

世界一の装着感を実現したアップルという会社は、実は世界一の耳フェチの企業だというわけです。そりゃ耳が気持ちいいなんて思っちゃうわけだ。

実際に使ってみるとカナル型とは思えないほど楽に、かつ耳に吸い付くようなフィット感に感動すると思います。

既にいろんなYouTuberさんが言っていますが、AirPods Proをして一日過ごすとか余裕でできそうです。それほどまでに圧倒的な快適さがあります。

 

外音取り込みモードは空気の耳栓

これまで色々と静寂の何たるかを書き綴ってきましたが、これまでの「静寂に特化したAirPods Pro」というイメージを一気に覆す機能が登場します。

それが外音取り込みモード。実はこいつの存在が今回世間を騒がせている元凶。ダークホース。ノイキャン入りイヤホンの番狂わせと言っていいでしょう。

外音取り込みモードはノイキャンとは正反対の機能。つまり、外の音をキャンセルするのではなく、逆に取り込んでしまおうという発想から生まれた機能です。

ノイキャンをオンにしている間は外部の音を徹底的に遮断してしまうので、当然日常生活に必要な人の声や物音までもキャンセルしてしまいます。

例えば、強力すぎるノイキャンは電車やバスのアナウンスを聞き逃す可能性もあります。後ろから声を掛けられても気付けない可能性があります。車が近付いてきても気付けない恐れもあります。

そんな日常生活に必要な音を拾ってくれるのが外音取り込みモードです。iPhoneのコントロールセンターから選択するか、ボタンを割り当ててAirPods Pro本体の短いうどんに搭載された感圧ボタンを長押しすることで、ノイキャンと外音取り込みを切り替えることができます。

うどん部の側面の凹んでいる部分が感圧ボタンとなっています。

この外音取り込みモードが本当に優秀で、切り替えた瞬間にまるで穴の空いたイヤホンをしているかのように外部の環境音を取り込んでくれます。しかも「WF-1000MX3」のような不自然に強調された音ではありません。

さながら空気でできた耳栓をしているかのような透明感のある自然な音です。一応言っておきますが、これカナル型イヤホンですからね?

もちろん普通に会話もできます。普通イヤホンをしながら会話すると自分の声が反響して気持ち悪いものですが、外音取り込みモードでは自分の声すらも何も着けていないときのように自然に入ってきます。一体どういう技術なのか検討もつきません。

この機能を利用すれば、日常生活を送りながら音楽をBGMに生活することも可能です。

まるでラジオ番組に出演しているかのような、自分の日常生活にBGMをそっとプラスしてくれる新感覚の機能です。サントラ漁りが捗りそう。

もう一度言いますが、これカナル型イヤホンですからね?

 

次世代の王者になるのは約束されてた

さて、そろそろいいでしょう。「WF-1000MX3」きみは少々暴れすぎたようだ。

ソニーのノイキャン入り完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000MX3」が登場したおかげで、これまでのAirPodsやJabraなどの他社は過去の産物となりました。また、ノイキャンブームの火付け役として活躍してくれた「WF-1000MX3」はガジェット誌を長らく賑わせてくれましたし、ワイヤレスイヤホン業界の技術革新として一役買ってくれたのは言うまでもありません。

「WF-1000MX3」は見事に王者としての大役を果たしてくれたのです。強者はいつか他の強者に討たれ、次の世代にまた新たな歴史が紡がれてゆく。人間然りガジェット然り。万物はこうして受け継がれ進歩していくのです。

これは僕だけが感じていることではなく、世間の反応を見ても「WF-1000MX3」の時代は終結を迎え、代わって”AirPods Pro”が次世代の王者として君臨するのはもはや明白です。

純粋な音質だけでは完全ワイヤレスイヤホンのてっぺんは取れない。そう理解させてくれたのが、今回の”AirPods Pro”が生まれてきた最大の理由だと思います。

このような歴史を追った楽しみ方ができるのがガジェットの良いところであり、僕らの心を少年の頃のようにワクワクさせてくれるのがガジェットの魅力なんですよね!

さて、次に剣を取るのは一体どこかな?

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